すいみーのきろく

女の子と男の子1人ずつの母。子育てや趣味のこと。うつになったりも。もろもろ記録として残せたらな、と思います。誰かのお役に立てたらさらに嬉しい。

働く女子と罪悪感

Business Insider Japan統括編集長、AERA元編集長で、1人の子を持つワーママでもある浜田敬子さんの『働く女子の罪悪感 「こうあるべき」から離れたら、仕事はもっと楽しくなる』を読みました。

たまたま図書館をぷらぷらしていたら目についた本です。仕事に対して過剰なストレスはなかった、という自覚だったけれど、私は自分がうつ病になったことをきっかけに、自分の働き方と思いにズレがあったのでは?と考えるようになりました。

この本のタイトルを見て、そうだ、私はずっと罪悪感を抱きながら働いていたんだと妙に腹落ちして、この本を手にしました。この罪悪感の正体はなんだろう、読んだら何か分かるかもという気持ちで読み始めました。

 

著者の浜田さんとは職種も世代も違うので、共感することよりも自分とは異なる考え方に触れるような、そんな内容がたくさんありました。AERA編集部にいた頃のエピソードなど編集者として得たこともいろいろ書いてあって興味深かったです。

ウートピ鈴木さんからの「浜田さんたちの世代が頑張りすぎるから、私たちがしんどいんですけど!」というテーマのインタビューは私にも身に覚えがあり、共感しました。

私の子どもがもっと赤ちゃんで、熱を出しては休みを繰り返していた頃、上司が過去を懐かしむように「この時期は大変だよね、自分のときも綱渡りだったな〜」と自身のエピソードを話してくれたのですが、私はそこまではできない…と少し申し訳ない気持ちになったものです。上司には自分と同じことをしてほしいという期待の意図はそんなになかったと分かるのですが、どうしても申し訳なく思ってしまうのですよね。子育てをしながら働く道を切り開いてくれた先人たちにものすごく感謝する一方、そんな力技、私は使えないよー!という気持ち。そんな自分を中途半端にも感じてしまいそうな…そんな気持ちの揺らぎには、仕事と育児の両立について考えているとよくぶち当たります。職場にも子どもにも、さらには夫にもなんだか申し訳ない気持ち。どこに対しても自分が何かしら欠けている状態でいることの罪悪感。理屈で仕方ないことと分かっていても、少数派は居心地が悪いのもあるし、なかなか自分を納得させるのが大変でした。

また、浜田さんの両親が(それも働いていない母親!)マンションの隣の部屋に住んでいるというのは超羨ましい〜!って正直思いました。

 

男女雇用機会均等法ができてから女性記者として働き続けてきた浜田さんが感じた、女性故に大変だったことや、どのように走り抜けてきたのか、女性が管理職になることについて浜田さんの経験からいろいろ掘り下げて書いてあります。私も管理職って、責任が重そうだし多方面に気を遣って大変そう…という負の側面ばかり捉えがちでしたが、大きな魅力もあるのですね。

他にも、「仕事を続ける、辞めるの一線とは」、「時間評価と過剰配慮」など気になるテーマについても書かれており、「こうしたい」「こうしなきゃ」のギャップのある人は苦しい、だとか、モデルにとらわれず自分が本当にやりたいことは?など今の自分にとってなるほどーなこと、大切に覚えておきたいことが所々にありました。

2018年出版で、書き下ろしということもあり、今読んでズレを感じることもなかったし、今読んで良かったなぁと思いました。

この道を通った人でないと、子育てしながらの仕事がどういう風に大変なのか分からないし、伝わりにくい世界だけど、もっと浸透して、マタハラとか育休切りとかも、絶滅するといいな!